VDJtools
レパトアシーケンスデータ統合解析ソフトウェア

VDJtools – レパトアシーケンスデータの事後解析・ビジュアライゼーションに –
MiLaboratories社のVDJtoolsは、レパトアシーケンス (RepSeq) データの事後解析を容易にするために設計されたソフトウェアです。
従来のRepSeqデータの事後解析は、データの多様性や各種ツールから出力されるデータ形式の違いによって手間と時間がかかります。VDJtoolsはこうした解析時に生じるギャップを補完しながら統計処理を行い、結果のビジュアライゼーションまでを一度に行うことで解析担当者の作業効率を向上します。計算科学のバックグラウンドがないユーザーでも簡単な操作でご利用いただけます。
*同じMiLaboratories社のMiXCRとMiNNNとも連携可能です。
~ MiLaboratories社製品におけるレパトア解析フロー ~
VDJtoolsについて
VDJtoolsの特徴
VDJtoolsは使用目的に応じた以下のモジュールで構成され、RepSeqデータの包括的な事後解析をサポートします。
モジュールと主な機能
- Basic analysis : 各種統計計算やスペクトルタイピング
- リード数、平均クロノタイプサイズ、非機能クロノタイプの数などのサンプルの各種統計解析
- V-J領域の使用プロファイル計算
- スペクトルタイプ分析、クロノタイプの出現頻度をCDR3シーケンス長別にプロット
- 上位N個のクロノタイプをCDR3シーケンス長別にプロット
- 異なるV-Jペアの出現頻度をCircosスタイルでプロット
- 上位N個のV領域を有するクロノタイプをCDR3シーケンス長別にプロット - Diversity estimation : レパートリーの豊かさや多様性の推定
- レパートリーのクロナリティを視覚化
- レアファンクション解析
- レパートリー多様性推定値の計算 - • Repertoire overlap analysis : サンプル間の共通クロノタイプ
– 1ペア間の共通クロノタイプ
– 複数サンプルペア間の共通クロノタイプ
– サンプルのクラスター化
– サンプルシーケンスの時間経過分析 - Pre-processing : フィルタリングとリサンプリング
– 頻度毎に誤ったクロノタイプを修正
– サンプル間コンタミネーションの可能性除去
– ダウンサンプリングの実行
– 非機能性、出現頻度上位、指定した頻度の閾値、指定サンプルの存在有無、VDJ領域等、各種条件によるクロノタイプのフィルタリング - Operate on clonotype tables : クロノタイプテーブルの操作
– 別サンプルから得られたクロノタイプの集積、結合 - Anotation : クロノタイプ表の機能注釈 (抗原特異性、アミノ酸特性など) の構築
– アミノ酸物理特性による、CDR3領域 (V生殖系列、V-Dジャンクションなど) のプロファイル構築
– クロノタイプの基本的な機能注釈 (挿入サイズなど) およびアミノ酸の物理的特性 (GRAVYなど) の計算
– 既知抗原特異性のクロノタイプを含むデータベースを照会 - Output : 出力
– 各モジュールは包括的な表形式出力を生成し、一部はオプションのグラフィカル出力を生成
対応形式
VDJtoolsは以下のVDJマッピングソフトウェアおよび分析プラットフォーム出力データを読み込み、解析することが可能です。
- MiTCR
- MIGEC
- IgBlast (MIGMAP wrapper経由)
- IMGT
- ImmunoSEQ
- VDJdb
- Vidjil
- RTCR
- MiXCR
- ImSEQ
稼働環境
VDJtoolsの稼働環境は以下となります。
- OS:下記記載の JAVA が動作する Windows、Linux、MAC OS X
- Java Runtime Environment バージョン 8 以上
- グラフの出力には R の実行環境を必要とします(v 3.1.0 でテスト済)
* R は MiNNN 及び VDJtools の動作に必要です。
文献情報
Shugay M et al. VDJtools: Unifying Post-analysis of T Cell Receptor Repertoires. PLoS Comp Biol 2015; 11(11) doi: 10.1371/journal.pcbi.1004503.
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