MultiCASE FAQ
エラーチェックのため、DataKurator機能での入力をおすすめします。mol,sdf等の化合物ファイルを直接入力したり、クリップボードにコピーした化合物名・CAS番号・SMILESのリストを入力することができます。
エラーチェックが済んでいる化合物ファイルがある場合は、画面左下の「Test Chemicals from a File」機能から直接入力・テストを行うことも可能です。
また、同じく画面左下の「Test One Chemical」機能では、SMILES・CAS番号・化合物名・手動描画の4つの方法で1化合物を入力・テストすることもできます。
SMILES: Simplified Molecular Input Line Entry Systemの略で、化学構造を一行の文字列で表す表記方法です。
molファイル: 1化合物を1ファイル(.mol)で表現するファイル形式です。各原子の種類と座標、結合情報が含まれます。
SDF:複数化合物をまとめて1ファイルで表現するファイル形式です。molファイルを連結した形式になっており、各化合物に任意のプロパティ (溶解度や活性、レジストリNo.など) を設定できます。
以下のどちらかの方法をおすすめします。
1. 直接入力する
データ列(SMILES,化合物名)を選択→クリップボードにコピー (Ctrl+C) →DataKurator>Load Chemicals>Paste from Clipboard を選択
2. .txtファイルを作成して入力する
1と同様にデータ列をコピー→メモ帳などのテキストエディタに貼り付け、.txtファイルとして保存→DataKurator>Load Chemicals>Load SD,TXT Filesから保存した.txtファイルを選択
DataKuratorから一括取り込みすることで、まとめて予測することが可能です。
DataKurator画面の左上メニューから、Load Chemicals >Load MOL Files をクリックし、MOLファイルを複数選択 (ShiftまたはCtrlを押しながら対象ファイルをクリック) して取り込んでください。
その後、通常通りエラーのチェックを行い、「Test Chemicals from DataKurator」を選択して予測を実行してください。
Ver 1.8 以前は、対応しておりません。
ChemDrawをお使いの場合は、molファイル形式で出力していただきますと、CASE Ultraで読み込むことができます。
また、CASE Ultraでは複数のmolファイルを一括読み込み可能です。
Ver 1.9 以降で、.cdx に対応しました。
いいえ。書き換えていません。
修正後のデータをSDF形式で保存したい場合は、DataKurator画面左上メニューの、Load/Save Chemicals >Save as a SD (v3000) Fileをクリックしてください。
新しい形式のmol/SDFです。
古い形式 (v2000) と違い、v3000では1000原子以上の分子を表現できます。
基本的に新形式であるv3000をご利用いただけば問題はありません。
ソフト画面左上のモデルリストは、現在選択しているフォルダ内の予測モデルのみが表示されています。他のエンドポイントの予測モデルを利用したい場合には、モデルリスト上の「Change Folder」というボタンを押し、他のエンドポイントのフォルダを指定してください。
フォルダパス例) C:MULTICASECASE UltraDATAGenotoxicity
ソフト画面上部にある「Test Chemicals」ボタンから、複数エンドポイントをまとめて予測することができます。
ウィザード中のモデル選択ステップで、フォルダを切り替えながら予測したいモデルをすべて選択し、予測実行に進んでください。
CASE Ultraでは、化合物の構造を表示するたびに再描画する仕様です。再描画に際して構造自体が変わってしまうことはありません。
現在の仕様となっております。化合物の表示方法について、改善を検討しております。
以下のように、それぞれ異なる原子を色で表しています。
赤:酸素、青:窒素、橙:フッ素、黄緑:塩素、茶:臭素 など
現在の仕様ではできません。レポートを編集したい場合はHTMLもしくはWord形式のレポートをご利用ください。
QPRFとは、QSAR Prediction Reporting Formatの略であり、”予測”の正当性・信頼性を報告するためのフォーマットです。OECDガイドラインに定義された5原則への対応などが記されております。
CASE Ultraでは、アラートのフラグメントを独自形式で扱っています。そのため、見た目上アラートとハイライトされた構造が異なるように見える場合がありますが、正しく動作しておりますのでご安心ください。
例として、以下の画像をご覧ください。
見た目上異なる用に見えますが、アラートは「O(sp3)-C(sp2)-C(sp2)」として定義されており、テスト化合物のハイライトされた構造と一致しています。
CASE Ultraでは独自のFragment表記形式を採用しています。分子全体を表現するのに適したSMILES記法よりも、Fragmentの詳細な情報を表記することができます。
例: [C3^H]-c:[c.]1]cH:cH:cH:cH:[c.]1:cH
詳細はユーザガイドをご確認ください。
左上モデルリスト中の該当モデルを右クリックし、「Display Validations」をクリックしてください。
既成モデルの場合、開発元が行った3種類のバリデーション結果をご覧いただくことができます。
(Bootstrap、 Leave N% out、Self Validation)
現在の仕様では、リストを外部出力することはできませんので、ご了承ください。
はい、可能です。
CASE Ultraでは、電子対供与による配位結合は二重結合として処理・表現されます。
その他の構造と同様に、その構造を持つ化合物がデータベースに含まれている場合には予測可能であり、含まれていない場合にはOut of Domainとなります。
互変異性体は、それぞれ異なる化合物として認識されます。互変異性をもつ化合物をテストする場合は、互変異性体それぞれを別化合物として作成し、CASE Ultraにてテストを行ってください。
CASE Ultraでは立体異性体は区別されません。例えば、鏡像異性体、シス-トランス異性体、配座異性体などは区別されず、同じ化合物として扱われます。
通常、異性体の中に陽性(毒性あり)と陰性(毒性なし)の情報が存在する場合は、保守的判断により、陽性化合物として登録されます。
立体異性体をもつ化合物の陽性予測結果は、「立体異性体の少なくともひとつが毒性をもつ」という予測を意味します。
検出された警告構造とそれをサポートする登録化合物を確認し、立体構造と毒性の関連を検討し、最終的な毒性を評価してください。
現在の仕様ではできません。
ラジカル化合物を入力すると、ラジカル部分が自動的に非ラジカル構造に修正されますので、ご注意ください。
正しく認識することはできません。CASE Ultraでは芳香環ではなく二重結合と単結合の繰り返しの環構造とみなすため、、検出されるアラート構造が変わってしまいます。このような化合物をテストする場合は、予測結果の妥当性を十分にご検討いただき、必要に応じて外部のデータベースなどを用いて評価をお願いします。
CASE Ultraは塩や混合物をそのまま扱うことはできません。DataKurator機能を使ってソフトに入力していただき、適切なエラー処理を行ってからテストを行ってください。例えばナトリウム塩などは「Keep the largest component」、混合物は「Separate components」を行うのが適切です。
現在のQSARソフトでは分子量が非常に大きい高分子の予測は適しておりません。繰り返し構造をもつ場合は、特徴を保持した小さな構造単位 (モノマーもしくはダイマーなど) に分割し、それぞれをテストいただくことをおすすめします。
塩の実験情報は、脱塩後の化合物のリファレンスに収録されています。
例えば、塩AXの実験情報は、脱塩した化合物Aのリファレンスに含まれています。
混合物の場合は、分離された構成化合物のリファレンスにそれぞれ登録されています。
いいえ、違います。リソースの関係上、FDAが全化合物・全リファレンスに目を通すことはできません。FDAとの定期的なディスカッションに基づいて、MultiCASE社がデータのキュレーションを行っています。リファレンス情報に不明な点がある場合は弊社までお問い合わせください。
FDA提供データであり、通常は開示されておりません。
実験情報などがご必要の場合、開発元に問い合わせさせていただきますので、弊社までご連絡ください。
今のところ情報は開示できないようです。ユーザー様から多くいただくご質問ですので、今後FDAとの議論の中で要望を伝えていきます。
化合物の毒性ラベルは、MultiCASE社の専門家による科学的判断に基づいて決定されています。陽性・陰性の実験データから多数決のように機械的に決まるわけではなく、専門家が逐一レビューを行って決定しています。
主に以下の2つの方針で総合的に陽性・陰性判断を行っています。
i) 保守的判断
陽性データと陰性データが存在する場合、陽性が優先される。
ii) データの信頼性
信頼性の高い実験データが優先される。
実験条件、GLP準拠、データソース、などを詳細にレビューし、信頼性の高いデータを優先します。
データソースの信頼性としては、以下のような順に情報を参考にしています。
・規制当局関連のデータ (FDA、EPA、EFSA、ECHA、Japan NIHS)
・GLP適合データ
・一貫した実験結果
・複数論文の専門家によるレビュー
※化合物ごとに状況は異なるため、上記の方針と異なる場合もございます。
Binary Scoreとは、0/1の範囲で規定されるスコア、という意味です。
各アラートごとに定義されているModulatorという仕組みの寄与を説明しています。
アラート周辺の環境によるアラートの強さ(毒性発現確率への正または負の寄与度)を計算し、最終予測結果を調整しています。
変異原性予測モデルであるGT1_BMUTでは、Modulatorを用いないアルゴリズムが採用されているため、レポート中のこの項は予測に影響しておりません。
QSAR Coeff Valueは、統計的に算出されたアラートの強さ、のようなものです。高いほど、そのアラートの毒性発現への寄与が大きいと言えます。
QSAR Constantは、予測式の定数部分 (y=ax+bのb部分) です。Positive Alert, Deactivating Featureが存在しないときの基準値と言えます。
毒性確率の基準となる値です。Positive AlertまたはDeactivating Featureが全く存在しないときのProbability値を意味します。この値はモデル特有の値であり、モデルごとに異なります。
厳密には違います。毒性の程度がどれだけ強いか、ではなく、その化合物がどれくらいの確率で毒性を発現するか、という数字です。
分類閾値が50%に設定されているモデル (GT1_BMUTなど) では、Probability80%は、その化合物が80%の確率で陽性である、ということを意味します。
ただし、閾値が50%より低いモデル (PHARM_BMUTなど) では、Probabilityの数字そのものよりも高い確率で陽性であることを意味します。
全検証化合物のうち、断定的な予測 (Positive,Negative) ができた化合物の割合を表します。つまり、Out of DomainやInconclusiveという予測になった化合物を引いた割合です。
CASE UltraではOut Of DomainはUnknown Fragmentという未知のフラグメントが存在するため予測不能である状態を示します。警告構造が無いとしても直ちに陰性と判断するのは推奨されません。未知のフラグメントはリードアクロスや情報検索を通じてその安全性を確認することが推奨されます。
CASE UltraではInconclusiveはPositiveとNegativeを分ける確率閾値周辺に予測値が入ったときの指標です。通常、弱い警告構造が存在しているため、その警告構造の妥当性を確認することが推奨されます。
「感度」と言われ、(陽性予測の的中化合物数)/(実際の陽性化合物数)で示される指標です。実験的に陽性である化合物をどれだけ正しく検出できるかを示します。
「特異度」と言われ、(陰性予測の的中化合物数)/(実際の陰性化合物数)で示される指標です。実験的に陰性である化合物をどれだけ正しく検出できるかを示します。
「陽性的中率」と言われ、(陽性予測の的中化合物数)/(陽性予測をした化合物数)で示される指標です。陽性予測がどれだけ的中できているかを示します。
「陰性的中率」と言われ、(陰性予測の的中化合物数)/(陰性予測をした化合物数)で示される指標です。陰性予測がどれだけ的中できているかを示します。
はい。ほとんどの場合、既存のモデルは引き続き利用できます。まれに古いバージョンのモデルが新しいバージョンでサポートされない場合があります。この場合はモデルの再構築が必要です。
いいえ、不定期に行われます。開発計画に基づいて予定をお知らせすることは可能です。
この説明は、そのアラートを支持する陽性化合物は7個あるが、それらには他のアラートも含まれているため、そのアラートが本当に毒性に寄与しているかどうか注意してほしい、という意味です。
レポート画面上部にある「Supporting Chemicals for Alerts」というボタンから、アラートを定義するもととなった化合物を閲覧し、アラートの妥当性をご検討ください。
同じアラートが複数見つかった場合でも、1つ見つかった場合と同様の計算を行います。
したがって、ある弱いアラートが分子内に何個見つかっても毒性確率への影響は強まることはありません。
以下の研究論文をご覧ください。
Artificial Intelligence Approach to Structure-Activity Studies. Computer Automated Structure Evaluation of Biological Activity of Organic Molecules (1984)
https://doi.org/10.1021/ja00336a004
– MultiCASE創業者であるKlopman博士が書いた、CASE Ultraのアルゴリズムの大元であるCASE理論についての論文です。
A Hierarchical Computer Automated Structure Evaluation Program (1992)
https://doi.org/10.1002/qsar.19920110208
– CASE理論を元に、MultiCASEプログラムを作成したときの論文です。
Optimizing Predictive Performance of CASE Ultra Expert System Models Using the Applicability Domains of Individual Toxicity Alerts (2012)
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/ci300111r
– 改良されたMultiCASEプログラムでの研究論文です。
– Method部分にアルゴリズム詳細が載っています。
予測器の妥当性を検証する上で一方だけでは不十分な可能性があるためです。例えば、100化合物(陽性10化合物、陰性90化合物)を使って妥当性を検証した際に、予測器が故障していて100化合物全てを「陽性」と予測した場合、Sensitivityは100% (陽性予測の的中化合物数:10/実際の陽性化合物数:10)となり一見良い結果に見えますが、Positive Predictivityは10%(陽性予測の的中化合物数:10/陽性予測した化合物数:100)に留まります。2つの指標のバランスが予測器の正しい評価に必要です。
モデル作成・カスタマイズ可能バージョンのライセンス (CASE Ultra) をご導入いただく必要があります。
また、モデル作成を行う場合には化合物の構造データと活性情報のリストが必要です。
予測モデルの信頼性を示すQMRF (QSAR Model Reporting Format) がPDF形式でDATAフォルダに収められています。DATAフォルダは、通常はC:MULTICASECASE UltraDATAです。もし見当たらない場合は、準備させていただきますので、弊社までお問い合わせください。
なお、QMRFには、OECDガイドラインに定義された5原則に対応する説明・検証結果が記載されています。予測に使用したモデル名とバージョン番号を正しくご連絡ください。
ICH M7ガイドライン中では、2種類の異なる(Q)SAR予測モデルを組み合わせて利用することが指示されています。
したがって、統計ベース予測モデルGT1_BMUTと、知識ベース予測モデルGT_EXPERTを申請において第一選択モデルとしてご利用ください。
それらのモデルでは、トレーニングセット化合物の構造が全て開示されており、透明性が重視される申請対応に適しております。
構造が全て開⽰されている GT1_BMUT、GT_EXPERT を第⼀選択のQSARモデルとしてご利⽤ください。
PHARM_BMUTは、以前のPHARMモデル (PHARM_SALM,PHARM_ECOLI) の後継モデルであり、構造の⼀部が開⽰されておりません。
したがって、上記2モデルの予測結果をエキスパートレビューする際、参考データとして補助的にご利⽤ください。
前バージョン (v1.6)
第⼀選択モデル: GT1_A7B + GT1_AT_ECOLI + GT_EXPERT
参考モデル: PHARM_SALM + PHARM_ECOLI
↓
現バージョン (v1.7)
第⼀選択モデル: GT1_BMUT + GT_EXPERT
参考モデル: PHARM_BMUT
PHARM_BMUTは、細菌の変異原性(Ames試験)を予測するための統計モデルです。
このモデルは、MultiCASEデータシェアリングプロジェクトを通じてNIHS変異遺伝部様や製薬企業の皆様からご提供いただいたプロプライエタリ(Proprietary=非公開)化合物を用いて作成されました。
医薬化合物の適用範囲と予測精度が大きく改善しています。プロプライエタリ化合物の構造と関連情報は、モデル作成後にデータベースから削除されましたが、抽出されたアラートを含む知見はモデルに残されています。
大きな違いは、トレーニングセット化合物の透明性です。
GT1_BMUTでは全ての化合物の構造が開示されているため、ガイドライン対応に適しております。PHARM_BMUTでは構造非開示化合物(Proprietaryデータ)が含まれており、GT1_BMUTよりも高い予測性能を誇りますが、ガイドライン対応においてはサポートモデルと位置づけられます。
ICH M7ガイドラインでは、異なる2種類の(Q)SARモデルの予測結果を、専門家の目で再評価する段階(エキスパートレビュー)を設けています。
PHARM_BMUTのモデルは、このエキスパートレビューにおいて、第一選択モデル(GT1_BMUT,GT_EXPERT)の予測結果を再評価するためのサポートモデル(補助モデル)としてご利用ください。
いいえ、全ては含まれておりません。
データシェアリングプロジェクトによって多くの高品質データをご提供いただいたため、GT1_BMUTにそれらを加えたデータベースに対して以下のキュレーション(取捨選択)を行い、 トレーニングセットの品質向上をはかりました。
① 陽性化合物について
FDA由来・試験条件不明の陽性データと、データシェアリング団体由来・GLP試験の陰性データの両方が存在する場合、すなわち試験データが矛盾する場合、
該当化合物をトレーニングセットから削除 (50化合物)
② 陰性化合物について
菌株5カテゴリー全てのデータが揃っていない場合、該当化合物をトレーニングセットから削除 (3596化合物)
データソースの種類や性質について、下記の表にまとめたのでご参考ください。
ICH M7ガイドライン対応の第一選択モデルである GT1_BMUT、GT_EXPERT の予測結果を再検討します。
Konsolidatorは、各(Q)SARモデルが検出した毒性関連構造 (Positive Alert、Deactivating Feature、Unknown Fragmet) を受け取ります。
その後各構造に対してKonsolidatorの独自データベースから類似化合物を収集し、リードアクロスという手法を用いて再評価を行います。
リードアクロスとは、テスト化合物の毒性を類似化合物の毒性情報から推定する手法です。Konsolidatorでは、Alert Environment Similarity(警告構造の周辺環境の類似性)を基準にし、さらにテスト化合物と関連のないアラートを持つ化合物を除いた類似化合物を選定します。選定された5~9個の化合物の陽性/陰性ラベルから多数決により毒性を推定します。
デフォルトの5化合物でまず実行してください。開発段階の検証では、それらの3種類で予測精度には差が見られず、また最も計算時間が短いからです。
ただし、5化合物の結果では疑義が残る場合には、必要に応じて7,9と化合物数を増やすことが有効です。
データの量と評価フローが変更されました。
データ量:11458 → 13514化合物
評価フロー:
GT1_BMUT/GT_EXPERTの予測結果が断定的で一致した場合 (Positive/Positive or Negative/Negative)、その結果を最終判断として採用する。
それ以外の場合、v2.0同様に各アラートを再検討し、その結果を採用する。
その3モデルは同じ変異原性予測モデルではありますが、KonsolidatorはPHARM_BMUTの結果を参照しないためです。PHARM_BMUTはM7対応においてはサポートモデル(補助モデル)という位置づけにあるため、Konsolidatorと並行してエキスパートレビューにお役立てください。
指定した化合物をAPIとして認識し、他の化合物をAPIを親化合物とした不純物群として認識します。
その結果、不純物で見つかった警告構造(Positive アラート)と未知構造(Unknown Fragment)について、APIとシェアされているものは毒性関連なしとして棄却します。
APIとシェアされていることを理由に全ての警告構造・未知構造が棄却された場合、その化合物をICH M7クラス分類のうちのClass 4化合物 (警告構造を有するが、APIと共有されている化合物) 候補として提示します。
いいえ、必ずエキスパートレビューによりClass 4に該当するかどうかの検討が必要です。
APIと不純物のアラート周辺環境の類似性が重要なポイントであり、ソフトウェアが提示するアラート周辺類似度(Alert Environment Similarity)を参考にエキスパートレビューを行ってください。
いいえ。予測モデルの改変は一切していません。レビューにおける予測結果とAPIとの比較を支援するとお考え下さい。
一般的な類似度の指標であるタニモト係数の考え方を応用し、アラート構造の周辺に絞った構造の類似度を示します。変異原性の場合、全体よりもアラート周辺環境が毒性発現に大きく関わることが知られています。
そのため、アラート周辺環境が似ている化合物をAlert Environment Similarityの値で検索することで、リードアクロスの精度を高めることができます。
一律に適用できる閾値は存在しません。
類似化合物を集めてリードアクロスを行う場合、類似度の数値だけでなく機能的にアラート周辺が類似しているかをレビューする必要があります。
レビューのヒントとしては、芳香族性をもつアラートの場合、電子受容/供与基の有無が重要です。
Deactivating Featureとは、トレーニングセット化合物から規定された、毒性発現確率を減少させる部分構造です。
その構造の一部に警告構造が含まれる場合には、その警告構造の毒性を抑制する構造、とみなすことができます。
KonsolidatorのNO CALLという結果は、Positiveアラート (警告構造) は棄却されたが、Unknown Fragment (トレーニングセット中に存在しない部分構造) の安全性が確認できず残っている場合に提示されます。
[Table]
Positive Alertが存在しない・安全と判断され、かつ、Unknown Fragmentが安全だと判断できない場合にNO CALLの判定になります。
まず、NO CALLが入力構造の電荷 (+/-) に由来するものかどうかを確認します。
電荷を持つ構造はUnknown Fragmentとして認識されやすいので、電荷を取り除いて解析することでNO CALLが改善する可能性があります。
次にPHARM_BMUTでの追加予測を参考にしてみてください。
PHARM_BMUTで警告構造が検出された場合には陽性判断を、されない場合には陰性判断を行う、という手が考えられます。
それでも解決しない場合、外部のデータベースやツールを頼る必要があります。
はい、提出可能です。ただし、Konsolidatorはレビュー支援機能であるため、レビューの参考資料としてご利用ください。Konsolidatorの推定結果の採否は、ユーザー様及び当局の専門家の判断に委ねられます。
科学的な観点から基本的には最新バージョンの利用が推奨されます。最新バージョンの利用が必須かどうかは、各当局にお問い合わせください。
DMSOは、通常のAmes試験溶媒としての濃度では問題にならないが、高濃度においてAmes試験陽性を示す結果が複数存在するためです。
Ambergの論文
http://10.2.167.177:8888/trac/T011_CCS/ticket/421
まず、それらのグループが独立しているかをチェックします。もし独立していた場合、数学的には陽性ですが、機構的には陰性である、と考えられます。
なぜなら、変異原性は局所的な特徴に依存して発現すると考えられているからです。(分子全体が少しずつ寄与してDNAと反応する、とは考えづらい)
アクティベーションキーを再発行する必要がありますので、PC変更の際は事前に弊社までご連絡ください。
新規PCにインストール後、旧PCにてアンイストールを行っていただきます。
製品版と同等の機能を2週間ご利用いただけます。特別な契約書は不要であり、申込書に必要事項を記入していただくだけで結構です。
インストールPC1台につき、何名様でもご利用いただけます(製品版も同様です)。
モデルリストをご覧いただき、どの予測モデルを試したいかお伝え下さい。
いいえ。不具合の原因になる場合があるので、管理者権限を持つユーザーで行ってください。
いいえ。不具合の原因になる場合があるので、管理者権限を持つユーザーで行ってください。
はい、指名ユーザーライセンスではございませんので、問題ありません。
MultiCASEは、米国FDAのCDER (Center for Drug Evaluation and Research、医薬品評価研究センター) とRCA(Research and Collabolation Agrrement、研究協力協定) を結んでいます。
変異原性、げっ歯類発がん性、催奇形性など、CASE Ultraの様々な予測モデルを協力して構築しました。
プロジェクト内では、FDAからの公開データの提供や、定期ミーティングを通じた予測モデルの評価・フィードバックなどが行われています。
はい、MultiCASE社は、NIHS変異遺伝部様が主導する、エームス/QSAR国際共同研究に参加しております。
日本の安衛法に基づいて蓄積された約12,000の高品質な変異原性試験データを用いて、世界各国のQSAR予測モデルの改善を目指して研究が進められました。
数多くのQSARソフトの中で、MultiCASE社の予測モデルは高い精度を示しています。
ここで提供された新規データ・知見は、CASE Ultraソフトウェア上の変異原性予測モデル GT1_BMUT,GT_EXPERT,PHARM_BMUTに適用され、予測精度向上を実現しました。
詳細は以下のWebサイトをご覧ください。
国立医薬品食品衛生研究所 エームス/QSAR国際共同研究
http://www.nihs.go.jp/dgm/amesqsar.html
公開されていないデータをMultiCASE社に提供し、それを利用してMultiCASE社がよりよいモデルを作成し、お客様に提供するプロジェクトのことです。
一般に出回っていない特別な構造をもつ自社化合物を提供することで、自社化合物の予測精度の効果的な改善が期待できます。詳細は弊社までお問い合わせください。
はい、可能です。
コマンドラインからcu.exeというプログラムを起動することで、予測実行やレポート出力などの一連の操作が可能です。詳しくはユーザーガイドをご覧ください。
現在の仕様となっております。技術的問題を調査し、解決策を検討しております。
申し訳ございませんが、現在のところは手入力で括弧を置き換えてご利用いただくか、HTMLやWord形式でのレポート出力をご利用ください。
動作環境については以下をご覧ください。(2019/10/1時点最新バージョン1.7.0.5)
・Windows 8.x/10, Windows Server対応
・Intel/AMD CPU 2GHz以上推奨
・4GB以上のRAM推奨 ・HDD:250GB以上の空き(推奨)
・.Net Framework 4.5以上
はい、日本語環境のWindowsでご利用可能です。
ソフトウェア内では、ひらがな、カタカナであればそのまま利用できます。
漢字や一部の機種依存文字は扱うことができない場合がありますので、ご注意ください。
必須ではないと考えられます。
メーカーのテストに加え、多くの顧客により問題なく使用できることが経験的に証明されており、市販のワープロソフトなどと同様のカテゴリー3に該当すると考えられます。
企業ポリシーに基づくカテゴリ分類での対応を実施ください。
必須ではありませんが、接続されていればPubChemのサイトから構造データをダウンロードが可能です。
本ソフトウェアは、外部ネットワークへお客様の情報 (テスト化合物など) を送信することはありませんので、ご安心ください。
はい、複数ライセンスをご購入いただくことで同時にご利用いただけます。
WindowsのProエディション以上の標準機能である、リモートデスクトップ機能がご利用可能です。
化合物が特定のエンドポイントで生物学的に活性であるかどうかを予測するには、そのエンドポイントの CASE Ultra モデルが必要です。
たとえば、げっ歯類の発がん性を予測するには、発がん性に関する 1 つ以上のモデルにアクセスする必要があります。
このようなモデルに対して化合物をテストする場合、 CASE Ultra は、1 つ以上のアラートの存在について化合物の構造を検索します。
アラートが存在する場合、化学物質が陽性である確率が計算され、アラートが見つからない場合、CASE Ultra は化学物質が陰性であると予測します。
通常、特定のアラートは、陽性分子だけでなく一部の陰性分子でも見つかります。
分布により、アラートの予測値の統計的尺度が得られます。
たとえば、データベースに 50 個のニトロソアミンが含まれており、それらがすべて陽性である場合、したがって、NN=O アラートの存在は、毒性の非常に強力な予測因子となります。
一方、データベース内のニトロソアミンの半分だけが活性で、残りの半分が陰性であれば、NN=O を含む化学物質が陽性であるという確信は 50% しかありません。