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COLUMN コラム

2022.09.16

ライフサイエンスニュースレター vol.3

インフォコムではライフサイエンス関連の注目論文をメールにてお届けしております。本コラムでは過去に配信したニュースレターを掲載いたします。最新版のメール配信をご希望される方はお問い合わせフォームからご用命ください。

 

脳領域内のコネクティビティは、てんかんの罹病期間と治療成績を特徴づける

Title
Connectivity within regions characterizes epilepsy duration and treatment outcome

側頭葉てんかん(TLE)の初期段階において、コネクトームバイオマーカーを見つけることは、未だ課題として残っています。
本研究では、低解像度ネットワークよりもトポロジー変化が明らかな高解像度構造ネットワーク(~50,000ノード)に初めて着目し、
TLE患者(n=33)と年齢・性別をマッチさせた健常者(n=36)に対して、拡散テンソル画像の決定論的トラッキングに基づいてネットワーク構築を行い、そのコネクティビティを手術結果の予測に用いました。

MRI処理、ネットワーク再構成、ネットワーク変化の可視化はBiomax Informatics社のNICARAを用いており、
そのイメージ図はHUMAN BRAIN MAPPING Volume 42, Issue 12の表紙にもなりました。

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マチャド・ヨーゼフ病モデルマウスにおけるミクログリアのプロファイリング

Title
Profiling Microglia in a Mouse Model of Machado–Joseph Disease

神経変性疾患(ND)におけるミクログリアの関与が指摘されるようになってきており、いくつかのNDでは疾患関連ミクログリアのプロファイルが定義されています。
しかし、Machado-Joseph病(MJD)ミクログリアのプロファイルは未だ分かっていません。
そこで本研究では、MJDのマウスモデルにおけるミクログリアプロファイルの特徴評価を行いました。
結果MJDミクログリアの疾患特異的な転写プロファイルが明らかになり、合計101個の異なる発現遺伝子が含まれ、酸化ストレス、免疫反応、細胞増殖、細胞死、脂質代謝に関する分子経路で濃縮されていることが分かりました。

RNA seq解析のデータ読み込みとグループ分け、およびPCA(主成分分析)やk-meansの統計解析でKNIMEが用いられています。

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メラノーマ患者における免疫チェックポイント阻害薬毒性に対するT細胞特性

Title
T cell characteristics associated with toxicity to immune checkpoint blockade in patients with melanoma

免疫チェックポイント阻害剤(ICI)による治療を受けたメラノーマ患者に重篤な免疫関連有害事象(irAE)が発生する場合があります(最大60%)。
本研究では、転移性メラノーマ患者においてICI誘発毒性に関連する末梢血中の免疫学的特徴を系統的に評価し、シングルセルおよびバルクのRNAプロファイリングを用いて、治療開始後3カ月以内に重篤なirAEsを発症する共通のT細胞特性を明らかにしました。

バルクRNA seqのTCRレパトア解析でMiLaboratories社のMiXCRが用いられています。

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